イタリア語の母音

イタリア語の母音は全部で7つです。あれ?日本語より2つも多いですね。それなのに日本語と発音が近いといえるのは何故でしょうか。

イタリア語の母音
項番 IPA 名称 文字 単語の例
1 /a/ a a または à Milano, università
2 /ɛ/ e aperta(開口音のe) e または è bello, caffè
3 /e/ e chiusa(閉口音のe) e または é notte, poiché
4 /i/ i i または ì amico, Lunedì
5 /ɔ/ o aperta(開口音のo) o または ò forte, però
6 /o/ o chiusa(閉口音のo) o または ó sole, Roma
7 /u/ u u または ù uscire, gioventù

日本語の母音は「あ」「い」「う」「え」「お」の5つですが、イタリア語には、日本語の「あ」「い」「う」(それぞれ“a”、“i”、“u”に相当)に加え、「え」と「お」にあたる“e”と“o”にそれぞれ開口音と閉口音の2種類があります。そのため7つという訳です。

しかし、地域や方言によって開口音と閉口音の使われ方が異なることなどからそれほど厳密になる必要はない、という立場をとる辞書や参考書もありますので、実質5つと考えても差し支えはないようです。個人的にも発音を注意されるとしたらアクセントが中心で、それ以外でも“u”の発音くらいしか直されたことはありません。※イタリア語の“u”の発音は日本語よりも口をすぼめ、舌を口の奥に引っ込めて発音します。

ということなので、母音について言えば、日本語話者は日本語の発音をほとんど代用できるのです。そのため、多くの日本人にとってイタリア語の発音が容易と言えるのです。